君しかいない
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後 悔 先 に 立 た ず
誰が言ったか知らないけど。
…誰が言ったんだろ?
何かむしょうに気になってきた。
君しかいない
thirteen
「なぁ岩崎~」
「何~?」
「『後悔先に立たず』って、誰が言った言葉か知ってる?」
岩崎は持っていたマイクの音量をいじりながらため息を吐いた。
「なっなんでため息吐くんだよ!人が真剣に話してんなによー!」
「お前な、それはことわざなんやからさ、誰かゆぅたとかそんなん誰も知らんやろ。そんなことより早くお前も準備しろよ。久しぶりの部活やのに時間無駄にしてんちゃうぞ。まったくも~」
発声練習をしながらぐちぐちと言う岩崎。
俺はそのぐちぐちを聞きながら俺はドラムを適当にバシバシたたく。
駄目だ。
全く
「いーわーさーきー!」
「あっ東野!お前なにしててん!はよ来いゆぅてたやろ!」
「ごめんー!」
やる気が
出ない。
「ってあれ?志摩は?」
「あーなんかちょっと用事あるからとか何とか言ってたよ。もうすぐ来るから志摩抜きで始めようよ」
そう言って東野も準備をする。
岩崎も準備をしている。
…東野には、彼女がいる。
他校に。
岩崎は隣のクラスに彼女がいる。
岩崎なんかは場所を構わずイチャつきやがるから本当にうっとうしい。
でも本当は
ものすごく、羨ましい。
俺には居ないから。
「んじゃ、始めるぞ!」
俺は合図をして、たたきはじめた。
RADWIMPSの、最大公約数。
岩崎って、本当にこの歌手が大好きで
よく歌う曲。
岩崎の声は、とても優しい声だから
聞いてると、俺まで優しい気持ちになれる。
あはは
はははは。
なんか、おかしくなってきたよ。
歌ってこんなに胸にしみてくるもんだっけ?
こんなに
自分がわからなくなるもんだっけ?
途中から志摩も加わって、曲も終わりに近づいてきた。
みんな
笑ってる。
岩崎も
東野も
志摩も
…俺も。
がんばろう。
よくわかんねぇけど、全部がんばろうと思った。
勉強も
音楽も
…恋愛も。
でも、もし、2年生になってきみと同じクラスじゃなかったら
そのときはきっぱりあきらめるよ。
だから
それまで思わせて?
「雨のち晴れのち曇り
僕のちきみのちつまり
そうやって
これからだって
やっていこう 」
to be contenued...
「旬はこうして欲しかったのね…」
目の前で起きていることが
理解できなかった。
…っというか、どうして志摩が帰ったと思ったら
この子が…
君しかいない
twelve
「も~そんなに功也があたしのこと好きなら付き合ってあげようじゃないの!!」
「えっ…ちょっと…俺は綾乃ちゃんのこと嫌いじゃないけど…」
なんと、俺の前に現れたのは志摩の妹、志摩綾乃。
マジ意味わかんねぇ…
「え~『綾ちゃん』って言ってたのにぃ~?」
「俺は戸田『綾』が、好きなの!」
「…まぁそうだろうと思ってたけどね。」
「へ?」
俺がそういうと、彼女は話し出した。
「戸田綾」と「志摩旬」について。
付き合ってたこと。
志摩の過去のこと。
戸田さんの…過去のこと。
それを聞いてると
あぁ、ほんと、俺
二人のこと、なんも知らないんだな
と、思った。
「でもあんま言わないでね。このこと、戸田さん本人から聞いたから。旬とまだ付き合ってるときに家に来たことがあってさ。彼女、泣きながら話してくれたの。」
「…そっか」
それから少し話して、俺たちはそれぞれの家に帰った。
なんで俺、好きなんだろう?
なんで
こんなにも
胸が痛いんだろう?
女苦手なくせに
もう片思いなんて
本当はしたくないくせに
なんで
やめられないんだろう
帰る途中で人とすれ違った。
その人が本物の『綾ちゃん』とは
あのときは考えもしなかった。
―――……
「おっはよ~!!!」
「欠点!おはよう!!!」
「『欠点』ゆぅなぁ!!!」
今日はテスト最終日。
そして
みんなと過ごす最後の日(いや、あと終業式が残ってるけど)
なんかあっという間だったな。
左斜め前には『綾ちゃん』がいる。
結局自分からは話せなかった。
他愛もない世間話とか
俺の気持ちとかさ。
***************
試験も終わってしまった。
そして
下校の時間がやってきた。
俺、また後悔するんだな。
そう思っても何もしない俺。
思わず苦笑がもれた。
俺は鞄をもちあげて帰る準備をした。
その際にきみに少しぶつかってしまったけど
何も言わずに
黙って教室をあとにした。
きみと、志摩の視線が向いてるとも知らずに。
to be contened...
っとはいっても、忙しいので[君しかいない]は更新できないのですが…
すみません
無事!!!
復活いたしましたぁぁぁぁ!!!!
いやぁ~病みまくって一時は何すればいいのかも
わからなくなってしまっていましたが…
もう大丈夫です
心配してくださった方、本当にありがとうございました!!
1ヶ月ほどはお休みさせていただきますが、
これからは一日一日を大切にしていこうと思います。
最近、なんかもう本当、かけなくて。
私自身が恋してないからかな。
自分でもよくわかりません。
どこにこれをぶつければいいのか、思いつかないで煮詰まっちゃってて。
[君しかいない]せっかく楽しみにしてくれている人もいるのにごめんなさい。
今かいてもきっと暗くなっちゃいますし、1ヶ月ほどお休みさせていただきます。
忙しくなるのもありますし、できるだけ忙しい日常の中で頑張って、早く続きをかけるようにしようと思いますので、ご理解下さい。
自分勝手でごめんなさい。
そう思っていたんだ。
巧也のためにも、綾のためにも。
君しかいない
eleven
巧也は、俺が公園から離れると言った。
「俺の好きな人は、君しかいない」
と。
俺はわかっていた。
まだあいつが綾のことが好きなこと。
そして、あいつの過去も、全て…
別に調べたわけじゃない。
俺が中学のとき、周りにおもしろい話には目がない奴がいて、俺はそいつから、いろんな人の秘密なんかをよく聞かされていた。
その話のネタに
たまたまあいつが入っていたんだ。
姫野巧也の過去の話が。
奴の名前は安藤 弥幸(あんどうみゆき)。
名前は女みたいだが、男だ。
俺がまだ今のような優等生ではなく、世に知られる不良という人種だったころ、つるんでいた仲間の一人。
結構話しやすい奴だったのもあって、一番仲がよかった。
でも、そいつが言う「秘密」に関してはあまり興味がなかったので、いつも聞くだけ聞いていた。
しかし、姫野巧也の話に関しては
何故か俺は、聞いているうちに興味を持った。
特にたいした秘密でもない。
小学生の頃に付き合っていた彼女に、自分の誕生日の日であるクリスマスにフラれ、その日から女と話せなくなったという話。
でも、なぜか興味を持った。
まぁまさか高校で姫野巧也と友達どころか親友までにもなるなんて、当時は思いもしなかったけれど。
それに、あいつが綾を好きになるなんて
それこそ考えもしなかった。
安藤は言った。
「まぁ失恋なんて、しないほうが不思議だけどな」
俺は、失恋なんてしたことがない。
いつもフる側の立場にいるから。
でも馬鹿だよな。
今までいろんな人と付き合った。
でも誰一人として
本気じゃなかった。
綾だってそう。
本気なんかじゃなかった。
でも、ただ付き合うだけじゃつまらないと思って
俺は最悪なことをした。
何人もの人と、関係を持った。
二股どころじゃない。
あのころは限度というものがわからなかったから。いや、考えようともしなかったから、とりあえず遊んだ。
当然、綾は俺に怒った。
「なんで?」
「なんで他の女の子とあんなことするの?」
「だったら付き合わなければよかったのに!」
でも、彼女は別れたいとは言ってこなかった。
きっといつか、俺が彼女だけの元へ帰ると思っていたのだろう。
それだけ彼女は、綾は、俺のことを愛してくれていた。
でも、俺はわかっていなかった。
だから
俺はフッタ。
「欝陶しいんだよ。お前は。最初っからお前のことなんて好きでもなんでもねぇんだよ。」
最初に優しくして
優しくしまくったあとに、他の女と遊んで
遊びまくったあとにフる。
最悪な奴。
俺は、綾を傷つけた。
その傷は、ずっと消えることはなかった。
彼女は男嫌いになり、そして、女とも口をきかなくなった。
人間嫌い
姫野と同じ。
だから俺は姫野巧也に興味を持ったんだ。
巧也は思っていた以上にいい奴だった。
純粋で、素直だった。
だから俺も、あいつの前ではいい奴でいられた
……いい奴でいることが、俺が出来るせめてもの償いだった。
綾は俺と付き合っていたのもあって、同じ高校に進んでいたから。
何かあったときに助けてやりたかった。
でも
「帰って」
綾が大量の風邪薬を飲んで病院に運ばれ、俺が黙って病室に入ったとき、彼女が言った。
俺は構わず、ずっと病室で看病をしたけれど。
彼女は俺とは話したくない様子だった。
「誰のせいで!こんなことになったと思ってんの?!親も死んで、何も頼るもんがなかった私にあなたが現れて、優しくしてくれて、どんなに救われたと思う?それをあんたは……っ………………」
やっと話し出したかと思えば
内容はとても残酷で
俺がしたことなのにな。
だから、幸せになってほしかった
だから、巧也と、出来れば付き合うまではいかなくても、友達になってほしかった。
あいつなら、綾のことをちゃんと優しく思ってくれるはずだから。
だから
俺は綾を巧也に会わせた。
「なるほどね…」
綾にはとりあえず公園に来るようにとだけ言った。
「旬はこうしてほしかったわけね………」
「え?何て?」
巧也はとても驚いていた。
そりゃそうだろう。
好きな人が、突然目の前に現れたんだから。
俺は二人が会えたことを確認すると、その場から離れ、家に帰っていった。
………そのあと二人がどうなったのか、どうせ知ることになるのだからもうどうでもよかった。
俺はただ、二人が幸せになってくれればいい。
本当に、あのときはそう思っていた。
―――新たに生まれてきた感情を、無理矢理押し殺しながら。
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「君しかいない」
は、馬鹿な男、姫野巧也による馬鹿な恋の話です(笑)
おもしろい話に出来るかはまだわかりませんが、気に入っていただけると嬉しいです。
(君しかいないは完結しました。)
更新は基本は週末ですが、結構不定期なので暇つぶしのつもりで気軽に読んでいってくださいね♪
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