君しかいない
君しかいない
俺を見て? すこしでもいいから 俺ばっかり君を見てるんだよ 知ってる? 更新:週末
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君は俺よりも、物凄く賢い。
っていうかな、俺より賢い人がいっぱい居過ぎなんだよ。
何が言いたいかって?
…………要するに、俺が馬鹿ってこと。
君しかいない
one
「姫~」
「………東野。その呼び方、やめてくれないか?」
「んじゃあ~プリンセス of 欠点?」
「………もういいよ」
姫野巧也
「たくや」じゃねぇよ?
「こうや」って読んで下さい。あと、姫とは呼ばないで下さい。
まぁそんなことは置いといて…俺、恋してます。
実は女が苦手で彼女に会うまでは話すことも正直うまく出来なかった。
いつも女の人を目の前にすると、緊張してしまうのか自分でもよくわかんねぇけど、何故か言葉が出てこなくなってしまう。
今だって女の人と話すのは苦手。
でも高校に入学して、君を好きになって、頑張って治そうと思った。
そのかいあってか今では以前よりかはだいぶ普通に話せるようにはなった。
そもそもどうして女が苦手になったのか。
まぁそこは聞かないでくれよ…実に恥ずかしい…
「あっそうそう、お前さ、ナンパしたか?」
にやにやしながらそう言ってくるのはいつもつるんでる奴らの一人。
門松圭吾(かどまつけいご)通称、東野。(作家の東野圭吾さんと同じ名前だから)
「あ~、したよ?約束通りな」
何言ってんだよ俺は。でも俺にしちゃー昨日はがんばったんだ。
本当は、ナンパなんてしたくなかったけど。
「お!何人つかまった??!」
「そうだな~3、4人くらい?」
まぁそんな気持ちがあってか、結局俺は1人にさえも声をかけれなかった。
でも、しようと努力はしたさ。ちゃんと服装も頑張りました。
がんばってナンパの聖地と呼ばれる場所(通称ナン地)に行きました。
東野は頭もいいけど服のセンスもめちゃくちゃいいから参考にさせてもらって…。
でもやっぱ無理なもんは無理!!!
好きな人に、声をかけることも出来ないのに他の女なんて無理だろ?
「へー10人くらいとヤったのかと思った(笑)まー3、4人でもすげーよ!」
いやいや。ヤってませんから。ってかキスすらやったことねぇからな?
「だろ?もーヤりすぎて筋肉痛だって!」
そう俺が言うと笑い出す奴等一同。
こうまでなると本当のことはもう言えず、このキャラを通して行くしかない。
でも前よりはマシ。
女が苦手というだけでからかわれ続けたあの頃よりはよっぽど…
「そういやずっと思っててんけど、お前って、なんで彼女作らへんの?」
「…え?」
2学期に入ると同時に編入して来た俺らのクラスの中で唯一関西人の、大阪から来た岩崎が俺に尋ねる。
「だってお前いっつも一日限りやん?」
「まぁな…」
ヤバい…こういうときはどう返せばいいんだ?
わ~やっぱ関西人はツッコミが厳しい!関東人に優しくしてくれよ!!!
うっわ!!しかも俺の好きな人が教室に戻って来たじゃん!
「ずうずうしい奴嫌いなんじゃねぇの?」
ナイスフォローだ!
志摩はやっぱりいい奴だよ…
高校にあがって、クラスにまだなじめていなかった頃(まぁ初日からなじんでる奴なんていなかったけど)俺に初めて話しかけてくれたのがこいつ、志摩だった。
席も近いのもあってか、話すうちにだんだん仲がよくなって、今じゃなんでも話せる友人。
女が苦手だったことは話していないけれども(今も苦手だけどさ…)でも一番信頼出来る奴。
「巧也?そうだろ?」
「あっうん。俺は一人がいいんだよ!」
志摩様。このご恩は一生忘れません!!!
俺は心の中で誓った。
「でもほんまは姫野みたいな奴に限って、むっちゃ一途やったりしたらおもろいのになぁ~」
「…………はっまさかっ」
俺の心ん中とは裏腹に、どっと盛り上がる野郎ども。
君に聞かれてなきゃいいけど…
はぁ。なんで俺、こんな女のことしか考えていない男とつるんでんだろう。
俺は奴等から視線を外し、窓の方に視線を向ける。
あ~あっちに行きたいな…………
なんてあっちの奴等は素朴なんだ…
きっとこんな話もしなくて済むんだろうな…………
なんて思いながら、教室の端っこに集まる『陰(イン)キャラーズ』を凝視していた。
すると突然、東野が小さな声で言った。
「おいっ!俺、マジいいこと思いついた!!」
小さな声といっても、ひそひそ話をするような声だったので、俺は気付かずに『陰キャラーズ』を見ていた。
他の奴等はさっき小声で話し出した奴の周りに集まって話を聞いていたみたいだったが…
俺も、ちゃんと聞いていたらよかったのに
「よし!!!決定!」
あまりにも大きい声に驚き、体がビクッとなってしまった俺。
「え………?何が?」
恐る恐る聞くと同時に授業開始のチャイムが教室に鳴り響き、奴等は席に着いてしまった。
一応こんな奴等だけど、このクラスは特進、いわゆる特別進学クラス。
俺は奇跡で受かったようなもんだけど(だから毎回欠点なんだけど)こいつらは奇跡なんかじゃない。
みんな、物凄く賢いから。
だから君も当たり前のように物凄く賢いんだ。
まぁそんなことはどうでもいい。さっきの話はなんだったんだ?
俺はとりあえず授業を聞いていた。
隣りに座っている君を見ながら。
でも途中から記憶がない。
なぜかって?
んなこと…
聞かなくても分かるだろ?
―――キーンコーンカーンコーン
「じゃあ問題が解き終わったら帰ってもいいぞ」
…………まただ。
「あ~数Ⅰうっとうしいなー」
「おっプリンセス of 欠点!まーた寝てましたか!!」
「………(欠点っていちいち言うなよ…)ばっちり寝てましたよ」
あ~やってしまった…
「だから欠点なんだよな。お前は」
ごもっとも…でもさ、眠いもんは仕方ねぇだろ?
俺はだるい体を無理やり起こしながら「努力します」と心にもないことを言う。
「本当かよ~まぁいいや。んじゃー明日絶対来いよ!」
「え?明日学校ねぇだろ?」
今日は金曜日…だよな?いくら寝ぼけてるからってそれは確かなはず。
だって明日から一番嫌いな土日の始まりなんだから。
え?なんで嫌いかって?
そりゃ~…理由はひとつしかないでしょ?それくらい自分で考えてよ。
「ばーかっ!約束しただろ?んじゃ!」
そう言って東野は帰ってしまった。
仕方なしに残りの奴等に聞いてみると、俺は固まった。ものすごく後悔した。
聞かなきゃ………よかったのに。
「明日、ナン地行って、みんなで女集めて合コンみたいに遊ぼうや!!!・・・・・って約束したやん?聞いてへんかったんか?」
高校生活1年目、半分がもうすでに終わろうとしています。
好きな人とは話は出来たこともある(って言っても、筆箱の中身が落ちたときとか、プリントが余ったときくらいしか話したことない)けど、一応(勉強以外は)頑張ってきました。
なのにまさかこんな災難が訪れるとは…
今までの努力はなんだったんだよ!!!まぁ今までになかったことが奇跡なんだ。
きっと。
「………そっか…岩崎、俺は行かないからな」
「あかん!お前は強制連行や!!!」
「……………なんでやねん」
慣れない関西弁で、とりあえずつっこみを入れてみた。
to be continued...
っていうかな、俺より賢い人がいっぱい居過ぎなんだよ。
何が言いたいかって?
…………要するに、俺が馬鹿ってこと。
君しかいない
one
「姫~」
「………東野。その呼び方、やめてくれないか?」
「んじゃあ~プリンセス of 欠点?」
「………もういいよ」
姫野巧也
「たくや」じゃねぇよ?
「こうや」って読んで下さい。あと、姫とは呼ばないで下さい。
まぁそんなことは置いといて…俺、恋してます。
実は女が苦手で彼女に会うまでは話すことも正直うまく出来なかった。
いつも女の人を目の前にすると、緊張してしまうのか自分でもよくわかんねぇけど、何故か言葉が出てこなくなってしまう。
今だって女の人と話すのは苦手。
でも高校に入学して、君を好きになって、頑張って治そうと思った。
そのかいあってか今では以前よりかはだいぶ普通に話せるようにはなった。
そもそもどうして女が苦手になったのか。
まぁそこは聞かないでくれよ…実に恥ずかしい…
「あっそうそう、お前さ、ナンパしたか?」
にやにやしながらそう言ってくるのはいつもつるんでる奴らの一人。
門松圭吾(かどまつけいご)通称、東野。(作家の東野圭吾さんと同じ名前だから)
「あ~、したよ?約束通りな」
何言ってんだよ俺は。でも俺にしちゃー昨日はがんばったんだ。
本当は、ナンパなんてしたくなかったけど。
「お!何人つかまった??!」
「そうだな~3、4人くらい?」
まぁそんな気持ちがあってか、結局俺は1人にさえも声をかけれなかった。
でも、しようと努力はしたさ。ちゃんと服装も頑張りました。
がんばってナンパの聖地と呼ばれる場所(通称ナン地)に行きました。
東野は頭もいいけど服のセンスもめちゃくちゃいいから参考にさせてもらって…。
でもやっぱ無理なもんは無理!!!
好きな人に、声をかけることも出来ないのに他の女なんて無理だろ?
「へー10人くらいとヤったのかと思った(笑)まー3、4人でもすげーよ!」
いやいや。ヤってませんから。ってかキスすらやったことねぇからな?
「だろ?もーヤりすぎて筋肉痛だって!」
そう俺が言うと笑い出す奴等一同。
こうまでなると本当のことはもう言えず、このキャラを通して行くしかない。
でも前よりはマシ。
女が苦手というだけでからかわれ続けたあの頃よりはよっぽど…
「そういやずっと思っててんけど、お前って、なんで彼女作らへんの?」
「…え?」
2学期に入ると同時に編入して来た俺らのクラスの中で唯一関西人の、大阪から来た岩崎が俺に尋ねる。
「だってお前いっつも一日限りやん?」
「まぁな…」
ヤバい…こういうときはどう返せばいいんだ?
わ~やっぱ関西人はツッコミが厳しい!関東人に優しくしてくれよ!!!
うっわ!!しかも俺の好きな人が教室に戻って来たじゃん!
「ずうずうしい奴嫌いなんじゃねぇの?」
ナイスフォローだ!
志摩はやっぱりいい奴だよ…
高校にあがって、クラスにまだなじめていなかった頃(まぁ初日からなじんでる奴なんていなかったけど)俺に初めて話しかけてくれたのがこいつ、志摩だった。
席も近いのもあってか、話すうちにだんだん仲がよくなって、今じゃなんでも話せる友人。
女が苦手だったことは話していないけれども(今も苦手だけどさ…)でも一番信頼出来る奴。
「巧也?そうだろ?」
「あっうん。俺は一人がいいんだよ!」
志摩様。このご恩は一生忘れません!!!
俺は心の中で誓った。
「でもほんまは姫野みたいな奴に限って、むっちゃ一途やったりしたらおもろいのになぁ~」
「…………はっまさかっ」
俺の心ん中とは裏腹に、どっと盛り上がる野郎ども。
君に聞かれてなきゃいいけど…
はぁ。なんで俺、こんな女のことしか考えていない男とつるんでんだろう。
俺は奴等から視線を外し、窓の方に視線を向ける。
あ~あっちに行きたいな…………
なんてあっちの奴等は素朴なんだ…
きっとこんな話もしなくて済むんだろうな…………
なんて思いながら、教室の端っこに集まる『陰(イン)キャラーズ』を凝視していた。
すると突然、東野が小さな声で言った。
「おいっ!俺、マジいいこと思いついた!!」
小さな声といっても、ひそひそ話をするような声だったので、俺は気付かずに『陰キャラーズ』を見ていた。
他の奴等はさっき小声で話し出した奴の周りに集まって話を聞いていたみたいだったが…
俺も、ちゃんと聞いていたらよかったのに
「よし!!!決定!」
あまりにも大きい声に驚き、体がビクッとなってしまった俺。
「え………?何が?」
恐る恐る聞くと同時に授業開始のチャイムが教室に鳴り響き、奴等は席に着いてしまった。
一応こんな奴等だけど、このクラスは特進、いわゆる特別進学クラス。
俺は奇跡で受かったようなもんだけど(だから毎回欠点なんだけど)こいつらは奇跡なんかじゃない。
みんな、物凄く賢いから。
だから君も当たり前のように物凄く賢いんだ。
まぁそんなことはどうでもいい。さっきの話はなんだったんだ?
俺はとりあえず授業を聞いていた。
隣りに座っている君を見ながら。
でも途中から記憶がない。
なぜかって?
んなこと…
聞かなくても分かるだろ?
―――キーンコーンカーンコーン
「じゃあ問題が解き終わったら帰ってもいいぞ」
…………まただ。
「あ~数Ⅰうっとうしいなー」
「おっプリンセス of 欠点!まーた寝てましたか!!」
「………(欠点っていちいち言うなよ…)ばっちり寝てましたよ」
あ~やってしまった…
「だから欠点なんだよな。お前は」
ごもっとも…でもさ、眠いもんは仕方ねぇだろ?
俺はだるい体を無理やり起こしながら「努力します」と心にもないことを言う。
「本当かよ~まぁいいや。んじゃー明日絶対来いよ!」
「え?明日学校ねぇだろ?」
今日は金曜日…だよな?いくら寝ぼけてるからってそれは確かなはず。
だって明日から一番嫌いな土日の始まりなんだから。
え?なんで嫌いかって?
そりゃ~…理由はひとつしかないでしょ?それくらい自分で考えてよ。
「ばーかっ!約束しただろ?んじゃ!」
そう言って東野は帰ってしまった。
仕方なしに残りの奴等に聞いてみると、俺は固まった。ものすごく後悔した。
聞かなきゃ………よかったのに。
「明日、ナン地行って、みんなで女集めて合コンみたいに遊ぼうや!!!・・・・・って約束したやん?聞いてへんかったんか?」
高校生活1年目、半分がもうすでに終わろうとしています。
好きな人とは話は出来たこともある(って言っても、筆箱の中身が落ちたときとか、プリントが余ったときくらいしか話したことない)けど、一応(勉強以外は)頑張ってきました。
なのにまさかこんな災難が訪れるとは…
今までの努力はなんだったんだよ!!!まぁ今までになかったことが奇跡なんだ。
きっと。
「………そっか…岩崎、俺は行かないからな」
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雨音美夜
性別:
女性
自己紹介:
こんにちは。雨音美夜です。
「君しかいない」
は、馬鹿な男、姫野巧也による馬鹿な恋の話です(笑)
おもしろい話に出来るかはまだわかりませんが、気に入っていただけると嬉しいです。
(君しかいないは完結しました。)
更新は基本は週末ですが、結構不定期なので暇つぶしのつもりで気軽に読んでいってくださいね♪
*****************
メールは
pnight-kimiina@xxne.jp
によろしくお願いします!!!
その際には
お名前
(返信可能なメールアドレス)
を、ご記入して下さい。
アドレスが記入されていなければブログ内で返信します。
返信不要な方は、すみませんが返信不要とご記入下さい。
※一週間経っても返信がない場合は、届いていない場合がありますので、お手数ですがもう一度メールをよろしくお願いします。
なお、個人情報となるものは一切外部に漏らさないので、ご安心下さい。
「君しかいない」
は、馬鹿な男、姫野巧也による馬鹿な恋の話です(笑)
おもしろい話に出来るかはまだわかりませんが、気に入っていただけると嬉しいです。
(君しかいないは完結しました。)
更新は基本は週末ですが、結構不定期なので暇つぶしのつもりで気軽に読んでいってくださいね♪
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