君しかいない
君しかいない
俺を見て? すこしでもいいから 俺ばっかり君を見てるんだよ 知ってる? 更新:週末
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
志摩が学校に来た。
嬉しかった。
でも、それと同時に嫉妬もしてしまった。
「あっ綾!!!大丈夫だった?」
君しかいない
six
志摩と綾ちゃんが一緒に入ってきた。
「おっ志摩久しぶりやな!」
「何してたんだよ?」
「あ~ごめんな…もう大丈夫だから!!」
岩崎と東野は志摩に声をかけていたけれど俺は話しかけられない。
なんとなく、話しかけづらかった。
いや、話せなかった。
でも、それと同じくらい話したいとも思っていて。
だから話しかけようとした。
けれど…志摩は俺の顔を見るといつもとは違うように笑った。
いつもならその綺麗な顔で、笑ってくれるのに。
今日はひきつっていたように見えた。
「ちょっといい?」
俺がそう言うと、志摩は一瞬驚いた顔をしたけど、俺が言いたいことをなんとなくわかってくれたのか、俺の頭をポンポンッとたたいて俺を引っ張って行った。
「え?志摩…?」
「ついて来て?俺の穴場教えてやる♪」
そう言って笑った。
あ~いつもの志摩かも。
ちょっと安心した。
なんて思ったのもつかの間………
「………穴場って、トイレかよ」
「誰も来ないよ?」
「そういう問題じゃないだろ!」
「あっはは(笑)嘘だよ~!だから怒るなって♪本当の穴場はこのトイレの隣の部屋!」
「え?でも確かその教室って開かずの間だったよな?いつも鍵かかってるし、誰も入ってくとこ見たことないし………」
すると、彼はポケットから鍵を出して、ニッと歯を見せて笑う。
「入ろ?」
「あっはい…」
本当、志摩ってわけわかんねぇー………ってかこいつ、意外とちゃっかりしてるとこあるんだよな。
「よし。カギ開けたからどうぞどうぞ。」
「は~い」
一歩入ってみると、一見何のへんてつもないただの物置。
けれど窓際の一番端っこのほうに少しだけきれいな空間があった。
「実は昔はさ、結構荒れてたんだ」
「えっ?」
カギを閉めながら彼がボソッと呟くように言う。
「でも今はマシだろ?」
「ん~まぁね…」
志摩って昔荒れてたのか…でもなんで今になって暴露するんだろう…
「この部屋、最初ほこりがものすごくてさ~ぞうきんがけまでしたんだぞ?俺頑張ったと思わねぇ??」
「あぁ!荒れてたってこの部屋がってことか!」
俺が笑いながらそういうと、志摩は俺よりももっと笑いながら言った。
「俺だって荒れてたよ?まぁ今はむちゃくちゃ優等生だけどな?」
そう言っていきなり俺の方へ体を向けるなり、彼は少し深呼吸をした。
そして、俺に頭を下げてきた。
「えっえぇ?!!」
「ごめんなさい」
そう志摩が謝った瞬間、俺は言葉が出なかった。
「綾……戸田とは、同じN中学だったんだ。そんで…みんなには黙ってたけど、中3の頃、戸田と付き合ってた。俺、初めて告白したんだ。なんか、めっちゃ好きになって、勢いで告ったようなもんだったんだけど、戸田はいいよって言ってくれて、付き合うことになったんだ。」
「……………」
「でも!今はもう付き合ってない。だから、巧也のことは本当に応援してるし、うまくいって欲しいと思ってる。今まで、ごめんな?」
本当にごめんなさい。
そう言って再び俺に頭を下げる志摩。
…じゃあさ。
なんで、病院に2人でいたんだよ。
なんで、あんな、切なそうな顔してたんだよ。
なんで、何とも思っていない相手に対してあんなに怒る必要があるんだよ。
たくさん聞きたいことはあった。
でも、目の前には必死に謝る彼の姿。
聞こうと思えば聞けるけど、でも…
「志摩…顔上げろよ。別に俺に頭なんて下げなくてもいいって。」
でも、志摩は頭を上げようとはしなかった。
仕方なく俺は無理矢理志摩の頭を上げる。
「『付き合ってた』って言ってくれただけで十分だよ」
そう言って俺は志摩の手を引っ張り、部屋から出た。
最初に志摩が俺をこの部屋に連れてきたように。
志摩はまだ言い足りないって感じだったけど…
もう十分だった。
『付き合ってた』なんてこと、ましてや俺に言うなんてのは、ものすごく言いずらかっただろうし。
でも、志摩は言ってくれたから。
だから、もう、十分。
****************
「あぁ~授業さぼっちゃったな?」
「そうだな~」
そんなことを言いながら休み時間を満喫している教室に入る。
「おっサボりくん達。やっと帰って来たな!!」
「ただいま帰りました~!!!」
俺と志摩は岩崎と東野とその他大勢の群れの中へ入って行った。
でも、志摩の視線はあきらかに別の方を向いていて。
やっぱり志摩は…
わかってたよ。
志摩の気持ちなんて。
病院で、あの二人を見るまではわからなかったけれど、今ならわかる。
二人が、どれだけ愛し合っていたか。
どうして別れたかはわからないけどさ。
でも、好き合っていたんだと思う。
じゃないと、あんなに怒ったりしないって。
今だってさ、そんな心配そうな表情して。
そんな表情、俺、いままでに見たことなかった。
「そういや姫と志摩どこ行ってたん?」
「ん~別に?お手洗い行ってただけ!」
「何してんねん!!!」
「あっははははは!!!!」
俺、決めたよ。
もう、やめたから。
「志摩?」
「え?」
だってさ、勝てないでしょ?
「俺、やめるわ!」
綾ちゃんはきっとまだ志摩のことが好きだと思うから。
「何をやめるの?」
志摩だって、きっと…
だから俺、
「戸田さんのこと。好きになんの、やめるわ!」
to be contuned…
嬉しかった。
でも、それと同時に嫉妬もしてしまった。
「あっ綾!!!大丈夫だった?」
君しかいない
six
志摩と綾ちゃんが一緒に入ってきた。
「おっ志摩久しぶりやな!」
「何してたんだよ?」
「あ~ごめんな…もう大丈夫だから!!」
岩崎と東野は志摩に声をかけていたけれど俺は話しかけられない。
なんとなく、話しかけづらかった。
いや、話せなかった。
でも、それと同じくらい話したいとも思っていて。
だから話しかけようとした。
けれど…志摩は俺の顔を見るといつもとは違うように笑った。
いつもならその綺麗な顔で、笑ってくれるのに。
今日はひきつっていたように見えた。
「ちょっといい?」
俺がそう言うと、志摩は一瞬驚いた顔をしたけど、俺が言いたいことをなんとなくわかってくれたのか、俺の頭をポンポンッとたたいて俺を引っ張って行った。
「え?志摩…?」
「ついて来て?俺の穴場教えてやる♪」
そう言って笑った。
あ~いつもの志摩かも。
ちょっと安心した。
なんて思ったのもつかの間………
「………穴場って、トイレかよ」
「誰も来ないよ?」
「そういう問題じゃないだろ!」
「あっはは(笑)嘘だよ~!だから怒るなって♪本当の穴場はこのトイレの隣の部屋!」
「え?でも確かその教室って開かずの間だったよな?いつも鍵かかってるし、誰も入ってくとこ見たことないし………」
すると、彼はポケットから鍵を出して、ニッと歯を見せて笑う。
「入ろ?」
「あっはい…」
本当、志摩ってわけわかんねぇー………ってかこいつ、意外とちゃっかりしてるとこあるんだよな。
「よし。カギ開けたからどうぞどうぞ。」
「は~い」
一歩入ってみると、一見何のへんてつもないただの物置。
けれど窓際の一番端っこのほうに少しだけきれいな空間があった。
「実は昔はさ、結構荒れてたんだ」
「えっ?」
カギを閉めながら彼がボソッと呟くように言う。
「でも今はマシだろ?」
「ん~まぁね…」
志摩って昔荒れてたのか…でもなんで今になって暴露するんだろう…
「この部屋、最初ほこりがものすごくてさ~ぞうきんがけまでしたんだぞ?俺頑張ったと思わねぇ??」
「あぁ!荒れてたってこの部屋がってことか!」
俺が笑いながらそういうと、志摩は俺よりももっと笑いながら言った。
「俺だって荒れてたよ?まぁ今はむちゃくちゃ優等生だけどな?」
そう言っていきなり俺の方へ体を向けるなり、彼は少し深呼吸をした。
そして、俺に頭を下げてきた。
「えっえぇ?!!」
「ごめんなさい」
そう志摩が謝った瞬間、俺は言葉が出なかった。
「綾……戸田とは、同じN中学だったんだ。そんで…みんなには黙ってたけど、中3の頃、戸田と付き合ってた。俺、初めて告白したんだ。なんか、めっちゃ好きになって、勢いで告ったようなもんだったんだけど、戸田はいいよって言ってくれて、付き合うことになったんだ。」
「……………」
「でも!今はもう付き合ってない。だから、巧也のことは本当に応援してるし、うまくいって欲しいと思ってる。今まで、ごめんな?」
本当にごめんなさい。
そう言って再び俺に頭を下げる志摩。
…じゃあさ。
なんで、病院に2人でいたんだよ。
なんで、あんな、切なそうな顔してたんだよ。
なんで、何とも思っていない相手に対してあんなに怒る必要があるんだよ。
たくさん聞きたいことはあった。
でも、目の前には必死に謝る彼の姿。
聞こうと思えば聞けるけど、でも…
「志摩…顔上げろよ。別に俺に頭なんて下げなくてもいいって。」
でも、志摩は頭を上げようとはしなかった。
仕方なく俺は無理矢理志摩の頭を上げる。
「『付き合ってた』って言ってくれただけで十分だよ」
そう言って俺は志摩の手を引っ張り、部屋から出た。
最初に志摩が俺をこの部屋に連れてきたように。
志摩はまだ言い足りないって感じだったけど…
もう十分だった。
『付き合ってた』なんてこと、ましてや俺に言うなんてのは、ものすごく言いずらかっただろうし。
でも、志摩は言ってくれたから。
だから、もう、十分。
****************
「あぁ~授業さぼっちゃったな?」
「そうだな~」
そんなことを言いながら休み時間を満喫している教室に入る。
「おっサボりくん達。やっと帰って来たな!!」
「ただいま帰りました~!!!」
俺と志摩は岩崎と東野とその他大勢の群れの中へ入って行った。
でも、志摩の視線はあきらかに別の方を向いていて。
やっぱり志摩は…
わかってたよ。
志摩の気持ちなんて。
病院で、あの二人を見るまではわからなかったけれど、今ならわかる。
二人が、どれだけ愛し合っていたか。
どうして別れたかはわからないけどさ。
でも、好き合っていたんだと思う。
じゃないと、あんなに怒ったりしないって。
今だってさ、そんな心配そうな表情して。
そんな表情、俺、いままでに見たことなかった。
「そういや姫と志摩どこ行ってたん?」
「ん~別に?お手洗い行ってただけ!」
「何してんねん!!!」
「あっははははは!!!!」
俺、決めたよ。
もう、やめたから。
「志摩?」
「え?」
だってさ、勝てないでしょ?
「俺、やめるわ!」
綾ちゃんはきっとまだ志摩のことが好きだと思うから。
「何をやめるの?」
志摩だって、きっと…
だから俺、
「戸田さんのこと。好きになんの、やめるわ!」
to be contuned…
さぁさぁ。
なんか暗いですね(笑)
すみません!もう少し!あともう少しで明るくなりますから!
きっと!(笑)
えぇ~次の回では、どうして二人が別れたのかがあきらかになる予定です。
まぁぶっちゃけあんまり今の段階では考えていないんですけどね(笑)
では、短いですが、続き楽しみにしていてくださいね♪
なんか暗いですね(笑)
すみません!もう少し!あともう少しで明るくなりますから!
きっと!(笑)
えぇ~次の回では、どうして二人が別れたのかがあきらかになる予定です。
まぁぶっちゃけあんまり今の段階では考えていないんですけどね(笑)
では、短いですが、続き楽しみにしていてくださいね♪
PR
five 君しかいない << | HOME | >> seven 君しかいない |
カレンダー
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
リンク
フリーエリア
最新トラックバック
プロフィール
HN:
雨音美夜
性別:
女性
自己紹介:
こんにちは。雨音美夜です。
「君しかいない」
は、馬鹿な男、姫野巧也による馬鹿な恋の話です(笑)
おもしろい話に出来るかはまだわかりませんが、気に入っていただけると嬉しいです。
(君しかいないは完結しました。)
更新は基本は週末ですが、結構不定期なので暇つぶしのつもりで気軽に読んでいってくださいね♪
*****************
メールは
pnight-kimiina@xxne.jp
によろしくお願いします!!!
その際には
お名前
(返信可能なメールアドレス)
を、ご記入して下さい。
アドレスが記入されていなければブログ内で返信します。
返信不要な方は、すみませんが返信不要とご記入下さい。
※一週間経っても返信がない場合は、届いていない場合がありますので、お手数ですがもう一度メールをよろしくお願いします。
なお、個人情報となるものは一切外部に漏らさないので、ご安心下さい。
「君しかいない」
は、馬鹿な男、姫野巧也による馬鹿な恋の話です(笑)
おもしろい話に出来るかはまだわかりませんが、気に入っていただけると嬉しいです。
(君しかいないは完結しました。)
更新は基本は週末ですが、結構不定期なので暇つぶしのつもりで気軽に読んでいってくださいね♪
*****************
メールは
pnight-kimiina@xxne.jp
によろしくお願いします!!!
その際には
お名前
(返信可能なメールアドレス)
を、ご記入して下さい。
アドレスが記入されていなければブログ内で返信します。
返信不要な方は、すみませんが返信不要とご記入下さい。
※一週間経っても返信がない場合は、届いていない場合がありますので、お手数ですがもう一度メールをよろしくお願いします。
なお、個人情報となるものは一切外部に漏らさないので、ご安心下さい。
ブログ内検索